赤目四十八瀧心中未遂
2004年3月7日 読書
ISBN:4163174206 単行本 車谷 長吉 文芸春秋 ¥1,619
映画が話題になっているので興味を覚え、(図書館で借りて)、一気に読みました。
仕事に「何かもう一つ。」張り合いを見いだせずに会社を辞め、「私が私であることが耐え難い苦痛」と独白するインテリ男が主人公。妻子もいず、守るものは何もなく、精神的にも経済的にもずるずる、ジリ貧にずり墜ちていく彼は、墜ちた先で、ぎりぎりのところで生きている人たちと出会う。出会うのだが決して交わらない両者。なぜなら彼は「自分で」墜ちようと望む贅沢な存在であるから。「中流の生活」に背を向けようと、もがけばもがくほど、世間の常識に縛られている彼の滑稽さが浮き彫りになっていく。決して「墜ちきれない」彼は、ぎりぎりのところで生きている人たちと交流できるわけがない。「うちを連れて逃げて。この世の外へ」。行けるはずもない。だから「心中未遂」。
映画が話題になっているので興味を覚え、(図書館で借りて)、一気に読みました。
仕事に「何かもう一つ。」張り合いを見いだせずに会社を辞め、「私が私であることが耐え難い苦痛」と独白するインテリ男が主人公。妻子もいず、守るものは何もなく、精神的にも経済的にもずるずる、ジリ貧にずり墜ちていく彼は、墜ちた先で、ぎりぎりのところで生きている人たちと出会う。出会うのだが決して交わらない両者。なぜなら彼は「自分で」墜ちようと望む贅沢な存在であるから。「中流の生活」に背を向けようと、もがけばもがくほど、世間の常識に縛られている彼の滑稽さが浮き彫りになっていく。決して「墜ちきれない」彼は、ぎりぎりのところで生きている人たちと交流できるわけがない。「うちを連れて逃げて。この世の外へ」。行けるはずもない。だから「心中未遂」。
ずっと夢の中
2004年3月6日昨日、職場の飲み会から帰った夫が、「ちょっと飲みに行こう!」と寝ている私を起こしました。
意味がわかりませんでした。夢の中でトルコを旅していた私は、しばらくぼんやりしてました。飲みに行く? へっ? はっ? いったい何時?
「12時半や」
あっ、お布団に入ってからまだ30分ほどしかたってなかったんだ。30分ほどでトルコに行っちゃってたのね。
「君が行きたいっていってたお店に行こうと思って、早めに帰ってきたんや。行こう!」。
そんなこと言われても、私はぐっすり眠ってて、目をつぶるともう一度気持ちよくトルコに行けそうだし、もちろんパジャマだし、スッピンだし、外はビュンビュン風が吹いて寒そうだし……。
時々、彼はとても唐突です。
唐突な思いつきを、とっても楽しそうに提案するので、私は一度は驚き、ためらうのですが、結局は同意してしまいます。
昨日もそうでした。
正直、めんどくさいなぁとしぶりましたが、彼の笑顔を見ていると、“寝ていたのに起きて、そんな時間から夫婦で飲みに行く”という設定がなんとも楽しい試みのように思われてきて、気がつけば……パジャマからセーターに着替え、ダウンジャケット、マフラー、手袋という防寒具も身につけ、口紅だけ塗って、彼が運転する“自転車!”の後ろに乗っていたのでした。
風は強かったのですが、思ったより寒くなかったです。
でも彼がスピードを上げるから、“こういう時は、彼にぴったりくっついたほうがよさそう。なんとなく”って、もうろうとした頭の中で考えて、人気のない町を夢の中のように眺めてました。
5分ほどでお店につきました。
“私が行きたかった店”というのは、以前、行こうとしたら閉まっていた韓国居酒屋さん。
カウンターだけの小さなお店を、日本に来て13年なのに、あまり日本語が上達していないママが一人で切り盛りしているお店でした。
私は寒かったので焼酎お湯割り。彼はビール。
ホルモン炒めとにんにくチヂミ、突き出しのコチュジャン風味のするめをいただきました。チヂミがおいしかった。
「こんど来たら、コチュジャンあげる」というママの声に笑顔を送り、こんどは彼の行きつけのおうどん屋さんへ。
私はおなかがすいていなかったので、彼だけ昆布うどんを食べました。さらにコンビニでアイスを買って、再び自転車をかっ飛ばして帰りました。
イチゴアイスを半分ずつ食べて、歯をみがいて、パジャマに着替えて、再びお布団に入ったのは4時前でした。
彼はすぐに夢の中へ。私は、彼の寝顔を暗闇の中ですかし見て、天井も見て、窓の方も見て、それから目をつぶると、すぐに眠くなってきました。もう一度、トルコには行けなかったけど、なんだかずっと夢の中にいるみたいでした。
意味がわかりませんでした。夢の中でトルコを旅していた私は、しばらくぼんやりしてました。飲みに行く? へっ? はっ? いったい何時?
「12時半や」
あっ、お布団に入ってからまだ30分ほどしかたってなかったんだ。30分ほどでトルコに行っちゃってたのね。
「君が行きたいっていってたお店に行こうと思って、早めに帰ってきたんや。行こう!」。
そんなこと言われても、私はぐっすり眠ってて、目をつぶるともう一度気持ちよくトルコに行けそうだし、もちろんパジャマだし、スッピンだし、外はビュンビュン風が吹いて寒そうだし……。
時々、彼はとても唐突です。
唐突な思いつきを、とっても楽しそうに提案するので、私は一度は驚き、ためらうのですが、結局は同意してしまいます。
昨日もそうでした。
正直、めんどくさいなぁとしぶりましたが、彼の笑顔を見ていると、“寝ていたのに起きて、そんな時間から夫婦で飲みに行く”という設定がなんとも楽しい試みのように思われてきて、気がつけば……パジャマからセーターに着替え、ダウンジャケット、マフラー、手袋という防寒具も身につけ、口紅だけ塗って、彼が運転する“自転車!”の後ろに乗っていたのでした。
風は強かったのですが、思ったより寒くなかったです。
でも彼がスピードを上げるから、“こういう時は、彼にぴったりくっついたほうがよさそう。なんとなく”って、もうろうとした頭の中で考えて、人気のない町を夢の中のように眺めてました。
5分ほどでお店につきました。
“私が行きたかった店”というのは、以前、行こうとしたら閉まっていた韓国居酒屋さん。
カウンターだけの小さなお店を、日本に来て13年なのに、あまり日本語が上達していないママが一人で切り盛りしているお店でした。
私は寒かったので焼酎お湯割り。彼はビール。
ホルモン炒めとにんにくチヂミ、突き出しのコチュジャン風味のするめをいただきました。チヂミがおいしかった。
「こんど来たら、コチュジャンあげる」というママの声に笑顔を送り、こんどは彼の行きつけのおうどん屋さんへ。
私はおなかがすいていなかったので、彼だけ昆布うどんを食べました。さらにコンビニでアイスを買って、再び自転車をかっ飛ばして帰りました。
イチゴアイスを半分ずつ食べて、歯をみがいて、パジャマに着替えて、再びお布団に入ったのは4時前でした。
彼はすぐに夢の中へ。私は、彼の寝顔を暗闇の中ですかし見て、天井も見て、窓の方も見て、それから目をつぶると、すぐに眠くなってきました。もう一度、トルコには行けなかったけど、なんだかずっと夢の中にいるみたいでした。
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美容院に行きました
2004年3月5日ほぼ2か月ぶりに髪を切りました。
前髪を少し短くしました。
ちゃんと眉を整えなきゃって思いました。
一歩、春に近づいた気分。
専業主婦で家にいると、おしゃれから遠ざかってしまいがちです。
出かける場所といったら、自転車でスーパーか図書館に行くくらい。
ついつい“簡単に洗濯できるもの”を優先的に身につけてしまいます。
でもそれじゃあ、いったいいつ“おしゃれ”をするのよってことになっちゃいます。
私のモットーとする「暮らしを丁寧に」は、まず自分に手をかけることから始めなきゃって、思います。
前髪を少し短くしました。
ちゃんと眉を整えなきゃって思いました。
一歩、春に近づいた気分。
専業主婦で家にいると、おしゃれから遠ざかってしまいがちです。
出かける場所といったら、自転車でスーパーか図書館に行くくらい。
ついつい“簡単に洗濯できるもの”を優先的に身につけてしまいます。
でもそれじゃあ、いったいいつ“おしゃれ”をするのよってことになっちゃいます。
私のモットーとする「暮らしを丁寧に」は、まず自分に手をかけることから始めなきゃって、思います。
★自転車★
乗り心地のいいサイクリング自転車。
暖かくなったら、海や山に出かけたいな。
近頃、かなり運動不足だし。
お散歩もいいけど、自転車で少しだけ“遠出”するのも楽しそう。
★ホームベーカリー★
焼きたてのパンってほんとおいしい。
ただ……おいしいだけに、“一斤ぺろり”ってなっちゃう危険性をはらんでいる点が難。
それに「日本人はやっぱり、ごはんだわ」とも思う。
どうしようかなぁ。
乗り心地のいいサイクリング自転車。
暖かくなったら、海や山に出かけたいな。
近頃、かなり運動不足だし。
お散歩もいいけど、自転車で少しだけ“遠出”するのも楽しそう。
★ホームベーカリー★
焼きたてのパンってほんとおいしい。
ただ……おいしいだけに、“一斤ぺろり”ってなっちゃう危険性をはらんでいる点が難。
それに「日本人はやっぱり、ごはんだわ」とも思う。
どうしようかなぁ。
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